3Mを新規保有したい。それと選択した理由
保有したい新規銘柄として3Mを選んだ理由は主に以下の4つ
①増配の安心感(連続増配61年の歴史)
②配当利回り常時4%台
③増配(増配率含む)と自社株買いによる株主還元企業
④受取配当月3月、6月、9月、12月
①②③は業績が安定している業態だからこそできる事なので、業績に関しては問題の無い企業。(国家間の政治的争いが読めないところ)
④に関しては単純に受取配当額の強化と脱石油依存を少しでも解消したいという思惑からきています。
コロナショックにより減配、無配に転じる企業が予想以上に出始め配当利回りより連続増配に注力した投資スタイルへ移行中。
また、年間の増配金額も意外にも大きな額へなりつつあり、長期で見た場合それだけでもかなりの資産になります。
3M【MMM】とは?
本社はアメリカ合衆国ミネソタ州セントポールにある化学、電気素材のメーカー複合企業です。
社名の由来はMinnesota(ミネソタ) Mining(マイニング) & Manufacturing Co(マニュファクチュアリング)の頭文字を取ってMMMとなっています。
事業内容は電気系分野、医療ヘルスケア分野、工業用品、日用消耗材など一般的に知られている付箋のポストイット、セロハンテープなどが有名です。
また、日用品やカー用品などの製品に付属する両名テープなど3Mのロゴの製品が付属されており、知らないところでたくさん消費されている商品を取り扱っている会社です。
【基本データ】
スリーM【MMM】
株価 146.44ドル 2020年5月25日更新
PER 18.49倍
PBR 8.37倍
配当金 5.88ドル
配当利回り 4%
連続増配年数 61年
売上高推移
売上高は日本円で3.4兆円になり、日本企業のブリジストンや中部電力と同規模の売り上げを上げています。
売上高は年々増加傾向となっていますが営業利益率の低下が多少気になるところで、直近では20%を下回り収益率低下に拍車がかかる懸念点があり。
ただ、3Mの扱う製品の大半が消耗品ということもあり売上は非常に安定しています。
多岐にわたる製品に利用されており、急激な減少は可能性として低いと思っています。
急激な成長とは無縁の企業ですが、長期にわたり安定した業績であることで長期保有を前提とした投資家に人気の企業なのが分かります。
キャッシュフロー推移
こちらも非常に安定したグラフとなっており、リーマンショック時からさほど変化がなく不況時でもキャッシュフローが乱れることなく推移。
また、投資にかかる資金も一定てきであることでより多くのフリーCFを生み出しています。
EPS、配当金、配当性向推移
EPS(1株利益)は年々増加傾向で推移していましたが、頭打ち傾向になってきている感じがあります。
配当金は2010年以降の伸び率が高く3倍近くになっており驚異の増配傾向ですね。
配当性向は70%台でまだ余力は残っていますが、近年の増配率が非常に高く急激に配当金が上がっているため、直近の利益率を見ると今後もこのような増配率を保てる可能性は低いと思いますが、増配歴61年という記録を持ち増配自体は今後も行われる可能性が高いです。
減配無しの緩やかな増配で私は十分です。
増配率の推移
10年平均増配率は10.84%と驚異的な配当成長を遂げていますが、2020年は2%台に低下している事を考えると、増配速度は低下傾向にあり今後も1%~3%付近の増配率が続くような感じがします。(それでも高いですが)
株式発行数推移
スリーMは自社株買いにも積極的であり、2012年以降は毎年自社株買いを実施しており2019年にはピークから2割近く発行株式数が減少。
ここまで業績が安定しており株主還元にも積極的な企業はとても珍しいと思います。
10年間のチャート
2018年に付けた高値から下落の一方となっています。
コロナショック時に120ドルを下回る下げを記録しましたが、資金の余力が無く購入出来なかったのが残念でした。
業績以上の株価上昇となっているため、最近の下落は調整傾向にあると思われます。PERも18倍と決して割安という銘柄では無く、チャート的に見てもまだ下がる余地があるかもしれません。
また、米中の関係悪化により市場が冷え切っているのも株価下落要因となっています。安い株価を狙うチャンスはまだまだありそうです。
まとめ
・売上高は安定、営業利益率は低下中
・CFは問題なし、フリーCFは増加傾向
・連続増配年数61年
・配当金は10年で3倍
・10年平均増配率は10%越え(直近は2%台と低下)
・自社株買いに積極的、10年で2割の買付
・株価は下落傾向のため、配当利回りは常時4%台を推移
その他の候補は3Mより更に鉄壁の【JNJ】や、より高配当の【IBM】など候補は沢山ある中で今回はあえて新規保有銘柄という事で3Mをチョイスしてみました。
大多数の人が知らないところで利用している製品、それが3Mの強みでもあり安定した業績を支えている理由ですね。